無題

以前ちらっと書いたような気がする母の病気の話。娘の戯言です。
今月中旬に母が入院&手術し、先日退院しました。ご心配お掛けしましたが手術も無事に成功して今はお家で療養しております。母は子宮筋腫だったのですが、筋腫が大きくなり過ぎているのでそれを取り除くという手術でした。入院前に病院に手術の説明を聞きに行ったら、「子宮全摘出」と言われました。頭くらくらして倒れそうでした。手術をしてデメリットはありますか?と先生に聞いたら「妊娠できないことと、生理が来なくなるくらいですね」と言われました。私はもう信じられなくて。まあ確かに母はもう40過ぎてるしこれから先赤ちゃんを産むことはあり得ないんだろう。それは分かってるよ、分かってるけど女性にとって子宮がなくなってしまう、妊娠できない身体になってしまうっていう事実は、あまりに大き過ぎると思った。手術を勧めたのは私です。9月末だったか、母に子宮筋腫だということを打ち明けられて、「筋腫が大きくなっちゃってるから取らないとダメかもー」って言われたので、軽く「じゃあ手術しなよ」って言ったんです。そんなに深刻なことじゃないと思ってて、言ってしまったんです。いざ手術です、となると怖くて仕方なかった。母は病気を打ち明けてからも、病院で手術の説明聞いても、手術直前もずっと笑ってた。泣かなかった。絶対怖かったはずなのに、強がりだから。手術直前、母に何か喋りかけなきゃ、と思っても声を出そうとすると、声が震えて泣き出しそうで、母の前で泣いたら駄目だと思うとあんまり喋れなかった。手術は3時間くらいだったのかな。先生が摘出した子宮と腫瘍を見せてくれたんだけど、すっごく大きかった。あんなに大きいなんて思ってなかったから怖かった…卵巣の方にも筋腫がいってて、やむを得ず卵巣も1つ摘出したとのことでした。ばあちゃんも母のお姉さんも「辛かっただろうに、何も言わないから…」って泣いて。私も泣きたかった。涙がすぐそこまで迫ってきていて、油断したら嗚咽漏らしてしまいそうだったけど、泣いてしまったら終わりな気がしてどうしても泣けなかった。手術が終わって病室に戻って、母は声もほとんど出ないような状態で、酸素マスク着けて、「長かったでしょ、待ってるの辛かったでしょ、ごめんね」って謝るんだよ。そんなこと気にする必要ないのに。母のほうが精神的にも体力的にも辛いんだから。それからは毎日誰も行かない日がないように交代でお見舞い行って、家事も交代でこなしてって日々が続きました。お見舞い行っても母は手術前と変わらずに笑ってました。辛いなら辛い・痛いなら痛いって言って泣いて貰った方がこっちだって心置きなく泣けるのに、母があまりに強がりで心配かけまいとしてるから、それが逆に辛かった。母の病室の目の前が、新生児室だったんだけど、この前一緒にジュース買いに歩いてる時に新生児室のカーテンが開いてて、生まれたばかりの赤ちゃんが4人いました。母はガラスに張り付いて「今日生まれたばかりだよ〜可愛いねえ」って嬉しそうに見ていました。なんかそれすら私には辛くて…「そんなに見てたら赤ちゃん泣いちゃうから早く行こ」って母を制して病室に戻したんだ。そして土曜日に退院しました。先生に1週間は家事などしないで病院と同じような生活をして下さいって言われてるのに、「動かなきゃ身体よくならないから」ってご飯作ったり洗濯したり忙しくしています。仕事もあと2週間しか休めないみたいだし心配。あと1ヶ月くらい休んだら?って言っても「そんなに休んだら仕事復帰できなくなる!」って怒るしねえ…どんだけ強がりなの…今も痛いはずだって先生言ってたのに…私とは性格が違いすぎてびっくりする。本当は辛いんだろうから、ゆっくりして貰いたいんだけど母が病人扱いして欲しくないっていう雰囲気を出しているので、私たちもそれに乗っかるしかありません。今は母が無事に退院して家にいることで安心しているんだけど、今でもあの子宮を思い出すと涙が出そうになります。これまでと同じようでこれまでと違う生活が、母を待ち受けているんだなぁ…色々とナイーブな部分があると思うので、そのあたりはさり気なくサポートしていきたいです。今まで全部母に任せっぱなしだったので、しっかりしなきゃ。長々とすいません、私も身内や友達に不安な部分を出せなくて溜まっていたものがあったのでここで吐き出してしまいました。